2017/09/18メルマガ タイ、薬屋さんもコンビニに取り込まれるか

タイには日本の様な「国民皆保険」は10年ほど前にそれらしき物が出来ました。それまでは病院に行けるのは治療前に全額きちんと払える人だけであり、多くの人は薬局で薬を購入し飲んで治す、というのが一般的でした。

タイでも社会保険はありますが、日本ほどに機能しているとは言えなさそうな状況です。

物凄く大雑把にいうと、財源は都会の納税者が負担、利用者は国民の大多数である低所得の免税者ばかり。

納税者は負担に不満、医療現場は公的制度下での医師への報酬不足による慢性的な医者や看護婦不足が引き起こす雑な診断や治療、利用者は「誰もが気軽に病院に来るようになり物凄く混雑して待ち時間がとても長い」と不満、という事があるようです。

元々「医療費が払えない貧困層の人だって一票」というところから、とある政治家が人気取りのために導入した制度という側面が強く、日本のように財源を設定した上で導入した制度とはいい難い状況です。

社会改革としては非常によいネタなのですが、人気さえ取れればきちんと機能しなくてもあとは野となれ山となれ、的な現状はちょっと残念ですね。

さて、長らくタイ人の健康を守ってきた薬局ですが、病院の代わりなので具合が悪くなったらすぐ行けるようそこら中にあります。最近ではイギリス系や香港系、そして日系の「ドラッグストア」というのも増えていますが、昔ながらのお店もまだまだ健在です。

タイには薬局には薬剤師がいなければならない、という決まりがあります。また、24時間営業の薬局もあります。これも決まりで決まっています。さすが病院代わりですね。

24時間、というと現代人の誰もが思い浮かべるのがコンビニです。

タイでは7−11の店舗数が1万店に達し、日本アメリカに次ぐ世界第三位の多店舗数となりました。そこに薬局までではないけどもそれっぽいものを並べて見ました、的な棚が出ていました。

外用品ばかりですかね。生理食塩水やアルコール消毒(上から2段目)、赤チン(3段目)がマア皮膚以外の組織に触れる可能性はありますが。内服はしないので薬剤師がいなくても販売できるもの、ということでしょうね。

商品の多くはタイ国産ブランドですが、日本の熱さまシートやアンメルツヨコヨコ、香港ブランドのタイガーバーム湿布なども並んでいます。知恵熱、肩こり、腱鞘炎持ちの私にはとてもありがたいラインナップです。

他には日本の3倍効くと言われているタイレノール、どんな風邪もこれを飲んで寝れば次の日ぴたっと治るある意味コワい効果を発揮するティフィー、この2つがあれば完璧ですが、これらは内服薬なので薬剤師が必要なんですかね。

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今後タイのコンビニは薬局を飲み込んで行くのでしょうか。

伝統的な薬局も後継者不足、薬局があるような便利で人が集まる場所は薬局を潰してアパート建てて大家になったほうがいい、など薬局側の事情は少なからずあるでしょう。

今はまだ見られませんが、コンビニさえも今後オンライショッピングとなり、成績がイマイチの実店舗をどんどん閉めて半径5km程度に1つの配送センターを設置、ネットで注文を受け30分以内に納品、ということが出てくるかもしれません。

そうなると、10バーツ(33円)のジュースだの40バーツ(120円ちょっと)の弁当だのよりも単価の高い商品を揃えてぽちって貰う必要があり、そこに薬という、食品中心で単価が低めの製品群とは一線を画した、必要かつそれなりの単価の物を用意出来るのは非常に魅力的でしょう。

オンラインであれば、薬剤師常駐の上の摂取薬指導も「オンラインでコンサルして適切なものを送ります」にすれば、薬剤師も1名または数名でタイ全土の薬局行きたい人へのアドバイスができ、ひっきりなしに売上が上がると想定されます。

実店舗はそのままにしつつ、薬剤師の指導をオンラインする、であれば実店舗のインフラはそのまま使い、知識のない店員が間違えないよう薬の管理番号を告げて棚から出させる、薬剤師と店員の言動が一致しているかどうかはPOSで確認、OKなら販売させる、などは遠い未来の話ではないような気がします。

課題は消費期限が伴う内服薬の各店舗での在庫回転率かなあ。この棚の設置はその回転率検証のためかもしれませんね。

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