2017/09/25メルマガ タイ、コンドミニアム建設現場周辺住民の「住民感情」

 

バンコクではコンドミニアム建設ラッシュです。それは林立というよりも乱立、と言う言葉が合うのではと思う程です。

一枚目の写真は、シーロムエリアです。日系企業のオフィスが集中したため自然発生的に日本人向け歓楽街にもなったタニヤ通り、ベトナム戦争時の米兵の休暇に娯楽を提供したというヒストリーのあるパッポン通り、双方にアクセス抜群かつお手頃価格で著名なモンティエンホテルの真裏にそびえ立っています。

この横は日本のテレビのバラエティー番組などにちょくちょく背景で出て来る、キンキラのタイらしいお寺があります。

 

二枚目の写真は、スクンビットエリア。都市高架鉄道(BTS)トンロー駅という、日本人や他外国人も多数居住しているエリアです。

ここは長年仙人のように住み着いていた人たちも多かった古いホテルの、それほど広くない跡地に無理やり上に伸ばしている感じでしょうか

双方の写真にドヤ顔風で「PRE-BUILT」と書いてあるため、何かの工法かと思って調べましたがこれは建設会社の名前でした。

今までなかった高層建築、どちらも写真だけでも圧迫感がありますね。近所の人はどう思っているのでしょうか。

この写真は先2枚の現場とは違いますが、珍しくコンドミニアム建設に対する抗議の横断幕です。

 

もしかしたらあまり珍しくないのかもしれませんが、私の生活範疇ではあまり見かけない感じです。書いてあることは「スクンビット通りソイ(小路の意味)28-30に30階建コンドミニアムは不要だ、このソイは我々の物だ」です。

スクンビットソイ28-30、、?えーと何があったっけ、どころかどこだっけ?という印象の場所です。どちらも一歩入ると日本ではとうの昔に相続税で没収されたようなお屋敷街で、不特定多数の人が出入りするというのとは程遠い場所です。お屋敷によってはソイ28-30にまたがっていて、どちらからも出入りできる門がある、なんてのもあるでしょうね。

 

なぜこんなところにコンドミニアムを建設、なんてなったのでしょうか。

 

タイは相続税は存在しない世界でも珍しい国で、今まで市中でも大きなお屋敷がたくさん残っていましたが、一応相続税制度を実施するとなった風です。それに伴い、相続税対策で当代当主が生存する間に法人を立ててコンドミニアムにして税金対策する、という事情かもしれません。

また、その昔は住み込みのお手伝いさんや庭師がいて維持管理も出来ていたお屋敷や庭も、人件費の高騰やそういう仕事を忌避する時代になり「自分では維持出来ない」とコンドミニアムにして永代家賃収入を得るのが得策、となったのが本当の事情かもしれません。

なので、この横断幕には「KPNブランドの30階建てコンドミニアム」という抗議先が一応書いてありますが、本当は周辺と話し合わずにお屋敷を売り払った近所の人への抗議といさかいなのかなあ、とも思います。横断幕は2日後には撤去されていました。

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不況だと言われているタイで、販売は好調だけど入居状況は芳しくないという状況のなかにも、いろんな事情が潜んでいるようです。

そうなると、お寺のケースのような景観保持の課題、元から住んでいる人の住環境の変化、これらを代表として建築法整備の不足で壊れるものもこれからまだまだ出て来るでしょう。「どういう街にしたいのか」という大きな絵を描いて開発してほしいものですね。

 

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