2017/11/06メルマガ タイ、日系電機会社も字を読まない消費者向け簡素表示採用

 

日本以外の国で「日本ブランドの電機製品は使うととてもいいけど、使い方がよくわからない」。この言葉はタイに住み始めたころから「なるほど、、」と身に染みた言葉でした。

元々「しっかり読んで製品を詳しく知りたい」という消費者が多いのは識字率が高いことが前提ですし、文字を読んで自分の意見をかいたり思考を巡らせたりする訓練が出来ている人むけなのだなあ、と言うのも同時に感じたことです。

日本式で説明をしっかり、としてきた日本ブランドもついにというか、日本人的気遣いを敢えて払拭して、と言っていいのか、極々簡単な表示の製品が出ていました。

メニューは通常白米炊飯、スピード炊飯、玄米、スープの4つ。ファジーオペレーションとあるので厳格に米や水を図らなくても適当に入れてぽちっとすれば美味しく出来上がる、だと思います。

「消費者のためを思って、あれこれ細かく設定できて美味しく食べてもらいたい」という日系企業としては、これは「適当でもおいしい」という技術力のアピールもさることながら、かなり「この程度の表示でいいのかな、、、いいのかな、、、」と思いながらの英断だったと思います。

こちらは私が愛用している、別のメーカーさんのタイ現地製品。結構上級モデルのはずで1-2型前の炊飯器です。

うむ、色と言い表示と言いまさに日本ブランド。細かい設定が出来るため、最近出回っている極々安いタイ産日本米もそこそこ以上の炊き上がりです。多くのメニューが用意されていて、オックステールシチューなど長時間かかる煮込み料理なども作れてしまいます。

 

日本ブランドは「読んで好きなように細かく設定できる、使うととても快適」なんですが、タイあたりですと「字が多すぎでよくわからない」とせっかく丁寧に書いているのにその一言で全部撃破されてしまう状況でした。これはこの2社の製品写真で「ああ、なるほど。その気持ちなんとなくわかる」と思う方も多いかもしれません。

 

昨今のスマホ普及により、日本でも文字よりも写真、写真よりも動画、にて物事を説明するようになってきました。タイでは個人消費者にはコンピューターよりもスマホの普及が早かったため、写真の段階から入っていますし、動画については音声は日本語でも文字をタイ語にしておけばそれで納得して見ています。

このあたりは、日本の「何でも翻訳し、外国語理解の時間を短縮して知恵や使用技術習得に集中する」という文化でなく、製品を持ってきて説明書なんて読まずにとにかく適当に使ってみて使えなければほったらかし、という文化の違いと言うのも大きく影響しているでしょう。

20代のころ添乗員だった私はヨーロッパの歴史ある教会を訪問してあれこれ説明することも多かったのですが、像やステンドグラスなどは「字の読めない人たちでも聖書が何を言っているのか分かるように表現しています」という説明をしていました。

現在のグローバル社会は世紀が進むのに逆行しまさに「文盲の人たちにどう伝えるのか」「字を読まないことを前提とする」という時代に遡っているのかもしれません。

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